メイドインジャパン以外の日本

 




日本のファッションを考える上で、セレクトショップの存在は欠かせない。世界でも有数の購買体験文化が熟成している国である日本では、各お店ごとの独自の編集という視点が当たり前のようにお店の機能・役割として備わっており、ブランドとショップ、そして購買体験が同じくらいの創造性を持つという感覚が当たり前に根付いているからだ。

日本の黎明期のセレクトショップは、海外のまだ広まっていない服を紹介するインポートショップを指していた。そしてそれらのショップはヨーロッパやアメリカ、海外から持ち込んだ洋服文化を、「アメカジ」や「トラッド」などというカギカッコ付きのカナ言葉で、日本的感性の枠組みに再編集してきた、というのが自分の解釈。


オープン時の最初のコンセプトとして「衣服と身体の間にある空間、または曲線、それらから生まれる感情」「海外文化の影響」の二つのテーマを設定した。特に後者にあたる「海外文化の影響」をニップインジエアーを始めて以来ずっと考えている。

つまり、どこまでのラインが日本的(Nip的)なのか?どこまではやってよくて、どこからはやっていけないのか?というラインを検討している。その中で、「セレクトショップが企画するインポート物」というのはとても日本的な考え方のような気がした。黎明期のインポートショップというか、昭和的というか。






Crewneck cardigan, made in Italy, produced by Tokyo clothing shop.





Tartan check quilt, made in England, co-produced by Tokyo clothing shop and Nip.

南青山に居を構えるショップが企画する、イタリア製、トロトロのハイゲージニット。これ一緒にどうですか〜とご提案をもらったので、ピンクならいいですよ〜と即レス。そして、共同で企画を行った、イギリスのテーラーが作る直球のキルトスカート。

これらは間違いなくイタリア的、イギリス的なアイテムで、決して日本の香りは物自体からは一切ない。けれど、「セレクトショップが企画するインポート物」の香りはぷんぷんに漂っている。僕はそれをNip的だ、と思った。



このショップにどうして惹かれるのだろうと考えたときに、ラインナップも提案もフレッシュな編集眼を感じる一方で、昔の雑誌でしか見たことのない、番号が載っていて、電話かFAXで通販をお願いするような古き良きインポートショップの香りがなぜか漂っているからなんじゃないか、と思った。このショップを第三者にレコメンドするときに、「セレクトショップらしい、素敵なセレクトショップです。」という説明を無意識に必ずしていたことに、振り返ってみると気がついた。ショップの近所にあるSKI SHOP JIROのせいかもしれない。

店主のお二人もとても昭和的。というより、昭和の魂を受け継いだ、現代人という印象。クラシックな面持ちの革靴やテーラードジャケットの隣に当たり前にデザイナーズブランドが並び、モダンなデザイナーズ家具の横に、最新の家電がちらほら混ざる並列の感覚がとても共感できます。


戦後、民族のアイデンティティを粉々に打ち砕かれた反骨精神で、その後高度経済成長を実現した昭和の時代がなんだか輝いて見える。もちろん、時代錯誤なイカれた部分も最高で最低で、肯定も否定もしたくなる感じではあるのですが、平成生まれの僕は、生まれながらに何かを無くしたところからスタートしている気がしてならないのです。


明日より。



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2月おやすみ

2/4,5,10,17,18,24,25

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