名前が無い



もう長い付き合いになる。大阪時代、ファッションの原体験と呼べる人やお店がいくつかあるが、その中でもダントツと言っていい。常に曲がった筋が通っていて、油断すると煙に巻いて丸め込まれる。ポロスポーツのダウンジャケットにナイキのレギンス、マルジェラのレーシングブーツ、みたいな日があれば、ブラックウォッチのキルトスカートにVans、スケートレーベルのTシャツ、みたいな日もあって、挙句の果てにはゴミ袋みたいな真っ青のブルーシートのコートを着ている時もあった。そんなミックス感覚のおかげでマナーはあってもルールなんてないんだ、とか、どんなダサそうな服でも合わせで変わるんだ、ということを直に教えてもらったような気がする。

そんな彼が持ってきた、USA製のLevisとヴィンテージのスラックスをドッキングしたボトムス。夫婦で分担しながら色々作っている。重ね履きという、年に1回はするけど5回はしないあの着方を一枚で完結できるような感じ。なんてことないけど、なんてことある感じ。見方によってヴィヴィアンウエストウッドにもマルジェラにもなるから面白いものだなと思う。スタイリングすることが前提で作られた洋服。お洒落の自炊というのか。





Docking Slacks by Tokyo Stylist


軽くていい。重くてもいい。どっちでも良かった、自分が何者かもわからないあのときの初期衝動を思い出させてくれる、名の無い服。マンネリ気味なおじさんにこそ履いてほしい。



イタイ






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